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2006年06月27日
本:夜明けのメイジー
ジャクリーン・ウィンスピア (ハヤカワミステリ文庫)
借りた本。
舞台は 20世紀初頭のイギリス。第一次世界大戦が終ってから 12年ほど。いまよりもずっと「階級」が幅をきかせている時代。
メイジーは、ロンドンで探偵事務所を開く。そこへ最初に来たのは浮気の依頼調査。ありきたりすぎる依頼ではあるものの、メイジーはその裏の裏まで進んでいく…。
主人公のメイジーは、子供のころはメイド。そこで才能を見いだされて教育を受け、学生になり、戦争がはじまってからは休学して看護婦になって戦地へ派遣される。そんな人生を経て、ロンドンでの探偵事務所開業になる。物語は戦争の影響の色濃い、人々の生活の中にある。
探偵小説でありながら、それだけでない。メイジーの生い立ちを追う中には、人生や行き方について考え込むような台詞や場面がいくつもある。
悲惨で陰惨な戦争。ー戦争で亡くなったひとやその家族、体の自由や外観を奪われたひと、自分をなくしたひとのこと…。たくさんの傷や傷跡を持つひとたちのことまで思わずにはいられない。
うまく書けないのだけど。
ゆっくり考えたいのにやめられなくて、ほとんど一気に読んでしまった。
現在もう一度〜の、斜め読み中。
投稿者 chi : 2006年06月27日 22:51
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