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2006年04月23日

世界一受けたい授業 / 鎌田實先生

 土曜だったか。
 たまたま TVでやっていた「世界一受けたい授業」という番組を見た。どれも興味を引いたのだが、最後の“授業”がいちばん興味を引いた。

 鎌田實先生。終末医療の分野で有名なお医者さん。
 そういえば、「がんばらない」他の著書は見たことがある(読んだことはない)。
 当日の内容は →こちら
(鎌田先生の授業はいちばん下)

 がんと生きていくこと。
 痛みは体の痛みだけではないこと。
 積極的な治療をメインに据えた、「助ける医療」だけではなく、痛みを緩和し、患者に笑顔を取り戻すための「支える医療」がとても重要なこと。
 痛みを受け入れる医療、対策する医療が、日本では立ち後れていること。

 それから、「かかりつけ医」という存在。
「名医」は、それぞれの分野の名医であって、全体的に自分を診てくれるわけではない。
 ひとに必要な「かかりつけ医」の条件は、何でも話せること、いざというときに名医を紹介してくれること。

「醫」という字。現在「医」と書かれる字の、日本での本来の意味。
 技術と、奉仕と、祈る/癒し という役割をあらわすのだという。
 それがまさしく「かかりつけ医」のことではないかと。

「かかりつけ」。私は犬猫などなどの「かかりつけ」を目指している。専門医では全体は診られないと常々思っている。専門医にかかる前の窓口が必要ではないかと。
 その「かかりつけ」がどのようなものであるべきか、具体的に言われて、自分の目指したいものがはっきり見えてきた。自分がその方向に進んでいることも実感できた。
 まだまだ未熟ではあるけれども、進んでいる方向は、間違ってない。


 放映中もそのあとも、たくさんたくさんのことを考えた。
 テレビ番組を、メモを取りながら見たのは初めてだ。
 講演を聞いている集中の仕方をしていた …と思う。


 それから。

 番組のサイトで、紹介されてない名言があった。

「丁寧に生きた結果が、死に方である」

投稿者 chi : 2006年04月23日 23:56

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コメント

こんにちわん(^^)/
お気楽生活も2ヵ月目に突入致したわたくし(笑)
毎日のんびり、しかし、それなりに追い込まれながらの
生活をしております。
私もこのTV見ておりました。鎌田先生の有名な著書「がんばらない」を
数年前に読み、TVでも著書にあるエピソードが紹介されて、分かっていたのに
涙してしまいました。
最近やたらと涙もろいのは歳のせいだ、という見方も
なきにしもあらず、なのですが、
生きる、という事に対して、この歳になってやっとこさ
いろんな方面から考えるようになりました。
人の生死に関わる仕事を長年していたにもかかわらず(笑)です。

鎌田先生とはまた違った立場のDrに柏木先生という方がいらっしゃいます。
その人は、大阪にある有名な病院のホスピスの立ち上げに関わった人
なのですが、その人は「生きざまが死ぬ時に表れる」と
おっしゃっていました。
自分にとってどういう死に方が理想なのか、私には分からないのですが、
とにかく悔いのない人生を送りたい、というのが今の私の正直な気持ちです。

鎌田先生の言っている「丁寧な生き方」柏木先生の言っている「生きざま」
というのが、はたしてどんなものなのか?
正確な解答はないと思うけど、投げやりや捨て身にはならずに、
楽しく生きていけたらいいのにな、と、また思い起こさせてくれた
番組でした。長文失礼致しました。

投稿者 亮 : 2006年05月11日 05:32

>亮さん〜
こんにちわん〜。コメントありがとうございました(^^)
同じ番組を見てたのですね。
亮さんはかなり近いところにいたと思うんですが、だからって必ずしもその方面の感受性が低下するわけではないから、涙することは別段不思議には思わないですよー。

生死に関しては。
ちょっと離れてみたほうが、冷静に考えられるかもとは思います。
最前線にいると、特に亮さんのようにケアをしている立場だと、具体的なだれかをついつい連想してしまうから、全体的な考え方って難しいんじゃないかと思うんです。

柏木先生という方は存じ上げないのですー。もしフルネームを知ってたらぜひ教えてください。生や死に関して、正解はないと思うので、いろいろな考え方を知ることができれば。と思います。

こう考えていると、不慮の死や若いうちの死って本当に悔しいよなぁって思うのです。

や、ひとさまのことよりも。自分じぶん。
常に模索中な感じです。
なにを大事にするのか、は、実感を持って見えてきている気はしているのですが。

投稿者 chi : 2006年05月14日 13:00

どうも。再度登場?です。
課題に終われる中途半端な学生の身w
絵の達者な人と仲良くなりたいと切に思う今日この頃です。
柏木先生のフルネームは、柏木哲夫です。
元々精神科医で、現在は大阪大学人間科学部の教授をなさっています。
ちなみに、阪大は先生の出身大学でもあります。
たくさんの著書があって、素人?でも読みやすいものも
あるみたいなので、興味がありましたら是非に。

そう、死に関して。
どうなるか、ほんと分からないのですが、
悔いのない生き方の他に、親より先に死んではいかん、
というのが私の中にあります。
極単純に「順番は守ろう」みたいな感じです。
ちょっと軽かったかしら???

投稿者 亮 : 2006年05月18日 23:48

>亮さん〜
ありがとうございますーっ。
読みかけの本がたくさんあるのに更に増やしつつある状態ですが
ぜひ読みたい〜 って思いました。
著作はいくつもありますね。

親より先に死ぬのは、いちばんの親不孝であると思います。
不可抗力だったり、死にたくて亡くなるわけではないことも多々あるし、
いろいろだけれども、自分でそういう選択をするのだけはいかん。と
思ったりもします。
発作的に… というのはわからなくもないのですが。

投稿者 chi : 2006年05月22日 22:44

気が向いたら、お名前に「@neko」をつけてみてくださいまし。




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