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2005年09月20日

本:海馬-脳は疲れない

海馬-脳は疲れない

池谷裕二、糸井重里 (新潮文庫)

 脳神経学者の池谷博士(とはいえ、私と同じトシ…)と、糸井氏との対談。
 実を言うと、糸井重里というひとのことはかなりどうでもいい。どちらかというとテレビ画面に出てくるこのひとは苦手な部類だったりもする。ので、一昔前にこの本が話題になってたときは、気になりながらも手が伸びなかった。(や、でも、なんだかんだ言いながら、このひとが関わっている本でコーフンしたこともあるんだけど)
 
 なかなか面白くてタメになること多数。なにより、わかりやすい。理解のための図形も多用されているし、池谷氏が用いる例えも非常に身近なもの。脳に興味を持つきっかけになるし、この本をざっと読んだだけでも充分に面白い。
 
 だってさ、ハタチから脳細胞が多数死んでいくって話は知ってたけど、仕事を失敗した脳細胞が選択されて死んでいるなんてこと、知らなかったょ。
 
 もてはやされていたのは、みそじになってから脳の活動が飛躍的に向上するってー話があるからじゃないかなって勘ぐりもする(笑)。脳や自分の意識をうまくコントロールする(うまく思い込む)方法もあるから、騙されたつもりで実践してみてもいいかもーなんて思う。騙されたつもり〜でも、真剣に人生が変わるひとだっているかもしれない。九九ができないまま育ち、東大を首席で入学しちゃうひとの考え方を覗いてみるなんて切り口も面白い。
 
 もうひとつ。だれか(主に子供)の「伸びる能力」をストップさせるのは、他人(大人)の何気ない言葉なんじゃないかと強く思った。ちょうど、「ことば」を口にしたり形にしたりすることの影響力を考えていたころだったから、妙に気持ちに残ったのかもしれないけれど。
 
 読んでて面白くなって妙にコーフンして、身近なひとに押し付けるようにして貸し出してしまった。でも(本文中にも出てくるけど)、同じものを見ても、受け手によってインプットされてくるものはまるっきり違ってくるわけで。
 ま、そんなわけで、面白くなかったらごめんねー(笑)
 
 つるっと読めてしまう本なので、ちょと興味がある向きにはお勧めでございまふ。

投稿者 chi : 2005年09月20日 22:30

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コメント

おひさです。m(..)m
「仕事を失敗した脳細胞が選択されて死んでいる」と
いうくだりで、自分にてらして...そ、そうかもしれない。と
ドキッとさせられてしまいまして、つい、書き込みおば..。
ん、そうしないとぱんくしてしまうのかとも。
精神と脳ってべつの所におすまいでないのねですね。
ごくまれに、ぜんぶもってあるく人もいるかもしれないとか。
さっそく、明日本屋に行ってみようかと。
(^^)/

投稿者 May : 2005年09月26日 03:39

>Mayさん〜
わーっ。おひさしぶりですーっ!
脳細胞は。多少死んでも凡人にとっては全然問題ないくらい、
もともとの量が多い(そして使われてない部分が多い)って
ことのようでした。
精神と脳についてもところどころで語られております。
Mayさんの感想も聞いてみたいですー。
もしよかったら聞かせてくださいねーっ ^^

投稿者 chi : 2005年09月26日 20:04

気が向いたら、お名前に「@neko」をつけてみてくださいまし。




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