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2005年08月07日
絵本:ずーっと ずっと だいすきだよ
ハンス ウィルヘルム(評論社 児童図書館・絵本の部屋)
犬猫関連の仕事をしている(動物病院勤務ではない)友達が読ませてくれた絵本。彼女はペットロス関連でこの本を知ったとのことだった。
自分としては、亡くしたひとよりも、亡くす前のひとに読んでほしい。もし、亡くしたひとが、その子にだいすきだと言ってなかったら、それは却って傷になるんじゃないかなと思ったのだ。…て、そんなことは、滅多にないのかな。一方で、いますぐにでも、自分が大事にしてる子に、だいすきだよって教えてあげて欲しいから。
物語の主人公は男の子。エルフィーというわんことともに大きくなった。わんこは先に老いるので、男の子が成長する段階で死を迎えてしまう。家族みんなが悲しみに暮れるなか、ぼくにはひとつだけなぐさめがあった。それは、エルフィーに直接、「ずーっと ずっと だいすきだよ」と言っていたこと…
犬を亡くしてものがたりが終わるわけではない。大事なエルフィーを亡くしたあとの「ぼく」の気持ちや行動に対して、こちらの気持ちが動く。
相手は犬やねこに限らない。大好きだよって言える間に、きちんと伝えておこうと思う。
言える時間は、決して永遠ではないから。
子供向けなので、「犬の死」として描かれているだけで、もし対象が自分の死を考えられるだけの大人であれば、死ぬのは自分であってもこの物語は成立すると思ったりするあたりがなんというか。自分が死ぬなんて普通考えないかな。
投稿者 chi : 2005年08月07日 01:32
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