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2006年02月14日

本:東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
リリー・フランキー 扶桑社

 最初のページを、何度か読んだ。
 そこでつまずいたからだ。
 
 それでも、そこからはすんなり入り込んでいった。
 後半は、抜け出すことが困難になっていた。
 
 中盤までは著者の自叙伝なのだが。
 読み終わるころには、亡くなったオカンに捧げた本なのだと感じていた。
 少なくとも、自叙伝ではなかった。
 父親と、“ボク”と、母親の。ちいさいかもしれないけれど、決してちいさくは感じられない物語だった。
 
 
 生きること、死ぬこと。
 家族がそれぞれを思うこと。気持ちの変化。結びつき。
 そして何より、オカンのひととなりと、子供への思い。
 子供の、親への思い。

 多くは語りたくない。
 思うことはあるけれど、内容を語ることにもなるから。
 
 書き留めておきたいことばが、あちこちにある。
 
 思うのは。
 いまこの本を読んで感じることと、たとえば、5年後10年後に読んで感じることは、違ってくるんじゃないだろうかということだった。
 死が近づけば。家族の中での立場が変われば。
 恐らく違った読み方感じ方をするのだろう。

 大事なひとがいる、すべてのひとに。

投稿者 chi : 2006年02月14日 00:08

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