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2006年03月09日

3月になって

 今月に入って、患者わんこにゃんこの訃報が相次いでいる。
 おとしよりだったり、予後不良の病気の末期だったりで、彼らは彼らなりに寿命を全うしたのだと納得できるのだけど、それでもやっぱりカナシイことに変わりはない。

 今日の午後、一本の電話。
 1年半ほど寝たきりで生活してたわんこさんが、亡くなったとのこと。
 カルテを確認すると、明日が19歳の誕生日だった。

 わんこが寝たきりになってしまってからは、おうちのひとは毎日介護をされていた。体は小さくはなかったから、あちこちに褥瘡(床ずれ)ができた。夜鳴きにも悩まされた。一時期はご家族の方がノイローゼ気味になったこともあった。

 わんこも長々と頑張った。おうちのひとも本当に頑張った。
 本当におつかれさまでした。

 そのわんこに二度と会えないのは、でもやっぱりちょっと寂しい。

 ここのところ、亡くなる子が多いですよね。って、看護士スタッフも寂しそうだった。
 やっぱりね。大往生でも、納得してても、そう思っちゃうもんで。

 余談だけれども。わんこの痴呆からくる夜鳴きや介護疲れで、ノイローゼ気味になってしまう方は決して少なくない。しんどいことはあまり抱え込まないで、お預かり(ペットホテル)をしている病院で、ショートステイ代わりに預かってもらうのも決して悪くはないと思う。
 夜鳴きは、近所迷惑が気になったり、ご家族が寝られなかったりで、決して甘く見られるものではない。場合によっては内服薬でコントロールできることもあるので、こちらももし悩んでいる方がいたら、ぜひかかりつけに相談してくださいまし。

 最後の最後で、つらい思いばっかり抱え込むのは、とてもとても悲しいことだと思うので。

 わんこが痴呆になっても、寝たきりになっても、ご家族の方には落ち着いて見送ってほしいし、あとには楽しい思い出を残してほしいと思ってますょ。そういうことのお手伝いをするのも、動物病院の役割の一つだと、じぅいである私は思うのです。

投稿者 chi : 2006年03月09日 00:35

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