« 胃袋不調か。 | メイン | トップページ変更 »

2005年03月15日

本:猫が死体を連れてきた

シャーロット・マクラウド(創元推理文庫)

 シャンディ教授シリーズの4作目。ここでも何度か取り上げているけれど、アメリカのマサチューセッツ州の片田舎にあるパラクラヴァ農大とその周辺が舞台。田舎だからか、「……のまたいとこの義理の妹の……」なんて血縁がわんさかと出てくるので、人名をしっかり覚えられる読者でないと、新しい登場人物がどこの家系の某なのか、さくっと理解するのは困難かもしれない。
 
 それはともかく今回の物語。農大の名誉教授。でも、なぜ名誉教授? というほど好かれてない人物が事故を装って殺される。平行して起こっている政治絡みの問題に農大が巻き込まれてスヴェンソン教授を悩ませている。

 事件を完全にメインに据えたら、もっと長い物語になると思われる。推理そのものを楽しむ物語ではなくて、登場人物それぞれが自分の味を出しているのを楽しむ物語なもので、その辺はさておき。
 前作に引き続き、新しい登場人物である、猫のエドモンドが重要な役割をしている ……ように見えるのは私だけかもしれない。今まで単なる役立たずという位置にいたオッターモール署長がいい味を出してきているのは、これからのシリーズに大きな影響を与えてくるんだろう。
 
「パラクラヴァの植物」と題した解説がとても興味深かった。知識があると、作中の情報以外にもたくさんの想像を広げることが可能なんだぁなぁ。。

 ごろごろしているうちに読んでしまった。こういう動けないときには、どう頑張っても専門書系を読み続けられないというのが、もったいないような仕方ないような…。

投稿者 chi : 2005年03月15日 21:27

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://hima.main.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/248

コメント

気が向いたら、お名前に「@neko」をつけてみてくださいまし。




保存しますか?